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第三章 十六の蝶〜蒼の蝶と紅き蝶〜

last update Veröffentlichungsdatum: 17.03.2026 18:59:33

 鳳凰の口から、炎の滝が一気に放出された。

 「ゴオオオオォオオン」

 「千年の仇、その身に業火を浴びるがいい!!」

 鬼童丸の体躯から、修羅のような殺気が立ち昇っていた。

 それと重なるように、地獄の豪華のような火炎が、夕月夜に向かって降りそそがれる。

 「夕月夜、君を守る!」

 「鈴丸!」

 夕月夜をかばうように、鈴丸が両手を広げて、立ちはだかった。あたしも、何故か守ってあげたくなる。おかしいよね、あれは憎い……敵なのに!

 「もういいよ、鈴丸」

 「えっ」

 「君は、誰より生きなきゃいけない」

 そう呟くと、夕月夜は鈴丸をの背中をドン! と押して、いっしょにゴロゴロと転がった。滝のような炎は、二人から離れた場所で、ダクダクと降りそそがれる。その光景を見据えると、夕月夜は砂をはらいスルリと起き上がった。

 「鈴丸、君がここに来るまで……人など滅べばいいと願っていた」

 「夕月夜?」

 「でも、君が生きているなら。ヒトも悪くないな」

 「だけど。僕はもう、ヒトじゃないよ」

 「いいや、誰よりも君は……ヒトであろう」

 風がさやさやと頬を撫でる。

 夕月夜に、やわらかな笑みが滲
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